広報けいせい 

災害に備えて

「緊急地震速報です」「ただちに避難してください」
携帯電話から一斉にアラーム音が鳴り響いた次の瞬間、大きな揺れが襲ってきました。揺れが収まったころ火災警報が鳴りだし屋外への避難を余儀なくされました。
火の回りが早いようです。
一刻でも早く利用者を避難させなければなりません。ですが夜遅い時間で職員人数も限られています。

そんな状況の時、少しでも効率よく利用者を避難させる方法があるでしょうか。
恵の杜では緊急時にそこにある物を使って利用者を搬送する方法を学びました。

利用者役の職員がベットで休んでいます。
職員は一人しかいません。
利用者は歩行が困難です。
では一体どのようにして緊急避難させることができるのでしょうか。

ベットに必ずあるもの、そう、シーツを使います。
足を組み合わせシーツを体に巻いていきます。
慣れてくるとスムーズにできるようです。

シーツを体に巻き付けた状態で、シーツの上のほうをつかんでゆっくりと移動させます。ベットから降ろすときは利用者の自重で自然に床につくように下ろします。
お尻から床につきますので衝撃を与えないように注意します。

あとはそのまま引っ張っていきます。
利用者に負担を与えないように利用者の体位は写真のようになるよう心がけます。

地震はいつ発生するか正確に予測することはできません。
私たちにできる事は、いざ災害が発生したときに備えて日頃から緊急時の対応を訓練等を通して学んでおくことです。

私たちも巨大な地震があり火災が発生したら、いち早く避難するよう必死になるでしょう。ご利用者の中にはすぐに動くことができない、あるいは自ら動くことが困難な方も少なくありません。そういう状況であればなおさら恐怖を感じると思います。

シーツひとつで迅速な避難ができ、結果が大きく変わることもあるかもしれません。
今回の研修に参加していた職員は真剣に手順を見て学んでいました。
「実際にやってみたい方いますか」
との声掛けに複数の職員が名乗り出て同じようにシミュレーションしていました。

(M.O.)